当社ディレクターによるお客様含めたプロジェクト全体PMO最適化により、タイトスケジュールの中での納期遵守を実現
サービス概要
顧客情報 | ITシステム開発企業 |
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製品 | WEBサービス |
システム種類 | WEBサービス |
業界 | IT |
提供サービス | ユーザー体験価値の向上 |
利用技術 | JavaScriptHTML、CSSPHP/Laravel |
お客様プロダクト | 既存キャラクター公式サイトwebサービス |
プロジェクトテーマ | 一部の新機能追加開発 |
該当する困り事
- お客様社内リソースがひっ迫
- 短納期で、スケジュール的にも後戻りできない状態
プロジェクトの課題
<お客様社内プロジェクトを急きょ外注することとなった>
本プロジェクトは、当初お客様にて全て対応予定でしたが、プロジェクト着手後において、お客様社内リソース不足が顕著となり、開発フェーズ途中から当社が支援させていただくこととなりました。
しかし、当社開発スコープは、元々お客様にて外注を想定しておらず、社内エンジニアにて開発しながら最適な実装方法や処理等を構築する想定だったため、当社が受領した設計書には、詳細仕様や処理・ロジックの記述が不足している箇所が多くありました。そのため、当社オフショア開発チームとお客様エンジニア間にて、大量のQAやり取りが不可欠となりました。そのため、QA対応にお客様エンジニアも追われ、担当開発タスク進捗への影響も発生することとなりました。そのため、当社グローバルディレクターが、全体PMOを担当させていただき、プロジェクト全体での進行管理を最適化させていきました。
当社が提供したグローバル開発コンサル領域
- 公式サイト(PHP)の一部の新機能開発・テスト
- オフショアエンジニアのマネジメント管理
<お客様及びオフショア開発チーム含めたプロジェクト全体でのPMO(プロジェクト管理)強化~5つの最適化>
1.PMOとしての全体スケジュール管理の最適化
タイトなスケジュールの中で、タスク全体像をチーム全員が把握できるようWBS全体スケジュールの作成支援を行いました。中でも注視したのは、お客様側で実施するテストタイミングです。第1フェーズ時には受入テストがずれ込んでしまったため、若干の遅延が生じました。
テスト工程を改善すべく、第2フェーズでは、納期から逆算しお客様の受入テスト〜フィードバック修正を想定し、各工程がいつまでに完了していなければならないかを明らかにし、遅延がないよう徹底的に各メンバー(当社開発チーム及びお客様担当者)に対して、リマインド実施しました。
お客様側でのテスト実施タイミングやフィードバック修正期間を仮説ベースで入れておくことで、プロジェクトメンバー全員で全体スケジュールに対して共通認識を持って取り組むことができます。このような取り組みによって、各々自己タスクを管理しやすく、結果的にプロジェクト全体がスムーズに進行することに繋がりました。
2.QAプロセスの最適化
QAやり取りについては、情報が足りないものについて効率的なQA管理を実施し(QAシートを用いた回答進捗管理と、適宜のMTG実施)1つずつ確実に潰していきました。開発進行に影響度合いを鑑みて、早めにお客様担当者へ連携し、いつまでにご回答いただく必要があるかを適切にリマインドしておくことで、抜け漏れや進行遅延を防ぎました。
本プロジェクトの商流としては、「エンドユーザー様→元請システム開発会社様(お客様)→当社」となっていましたが、エンドユーザー様からの様々なご要望にスピーディに対応できるよう、お客様の指示に対して当社としてきめ細やかな見積対応や迅速な回答を心掛け、週次の定例会でもオフショアチームのフォロー役として進捗を直接報告し貢献させていただいております。
3.役割分担・コミュニケーションルートの最適化
QAや討議においては「誰に何を確認するか」という点を明確にしました。エンドユーザー様、お客様の複数ご担当者様において、各メンバーの役割を明確にし、このテーマは、誰に質問をするべきかを予め決めておくことで適した人に回答をもらえるので、回答スピード・精度が向上しました。
例えば、技術の質問をするのに、窓口担当に連絡したりすると、回答をもらうのに時間を要しますが、最初から技術に詳しいエンジニアの方に質問することで、欲しい回答を瞬時に得られるためです。
当社の取り組みの一例として、初期段階であらかじめ誰に何を確認するか等、役割決めを行うことは重要なポイントとして捉え取り組んでいます。
4.開発プロセスの最適化~アジャイル開発
本プロジェクトでは、アジャイル開発方式で運用しました。タスク全体を複数の機能毎に詳細設計→実装→テスト→受入→修正のサイクルをスプリント毎に段階進行させていくことで、無駄のない、そして、手戻りのない開発進行を目指しました。ウォーターフォール型での開発も当初検討しましたが、全体開発が終わった段階で一気にテスト〜フィードバックという流れだと、今回のような短納期で手戻りが決して許されないプロジェクトではリスクが大きいため、アジャイル開発にて進めたことが功を奏しました。実際に想定スケジュールより納期を短縮させることができたのです。
5.オフショアチームコミュニケーション最適化
一般的にオフショア開発で懸念ポイントにおいて最も指摘される課題が、オフショアチームとのコミュニケーションです。弊社としてオフショアチームとコミュニケーションを取る際に心掛けているポイントとしては、なぜそのタスクをする必要があるのか「目的や背景を伝え理解」してもらった上で対応を進めるということです。
例えば「○○タスクは現フェーズ内のスコープに含まれるという認識で合っていますか?背景として、もしスコープ外だった場合、追加見積となるため事前に確認したいです」等
また、日本人が重要視している報連相に対しても重要と考えてないケースもよくあるため、上記の例のように目的を明確に伝えた上で、重要さを理解してもらいながら、オフショア開発チームへ伝えることは大事です。
最終的なお客様への価値
- 納期を遵守したプロダクトの納品
- オフショアエンジニアの価値
全体PMO最適化していった結果として、お客様の希望通りにプロダクトを納品することができ、現在まで継続して開発支援をさせていただいております。
そして、必要とする技術スキルや経験を持ち、且つ予算に合ったリソースをスピーディーに提供し、少しでもオフショアエンジニアの魅力を理解していただくことができていると思います。