ディレクトリジャパンナレッジ記事Vol.2
オフショア開発よくある「問題」と「解決策」~課題の背景から解決策を探る
ディレクトリジャパンナレッジチーム編集
2021年2月1日
オフショア開発と言えば、「開発コストが安い」「人件費を抑えられる」等のコスト面でのメリットが多いイメージが強いかと思います。
一方、デメリットとしてはオフショア開発経験の有無に限らず「コミュニケーションが上手く取れるのか」「品質担保できるのか」等、多くの不安や課題、懸念を持っている方が多いかと思います。
そこで今回は、オフショア開発でよくある課題と共に改善策・当社での取り組みを紹介したいと思います。(なお、当社では主にベトナムでのオフショア開発を主体におこなっております。)
目次
・同じ質問が何度と来る、1回で理解してくれない
・仕様通りの成果物が上がってこない
・こちらから(日本側)連絡しないと連絡してくれない
・指摘しても直っていない
このような課題がオフショア開発では実際に多く存在します。
やはり言葉の壁から生じるコミュニケーションの問題や品質についての課題が大半を占めています。
上記の課題を解決するには、まず課題に対する背景を知ることが1つのポイントとなります。背景を知っているのと知らないのとでは、オフショア成功が大きく変わります。今後オフショア開発を成功させる為には、まずはオフショア開発側の事情や背景を知って理解した上で上手にマネジメントしていくことが課題解決に繋がります。
さっそく課題に対する背景を見てみましょう。
<課題:仕様通りの成果物が上がってこない>
➡最終的に使うユーザーのことを想定して開発していないという背景
<課題:指摘しても直っていない>
➡開発者自身でテストしないという背景
<課題:同じ質問が何度と来る、1回で理解してくれない>
➡後から修正すれば良いと考えて、まずは作ってみる・手を動かす、スタイルという背景
<課題:こちらから(日本側)連絡しないと連絡してくれない>
➡ホウレンソウを重要視していないという背景
このように各課題にたいして背景があり、解決には、これらの背景を踏まえた対応をしなければ、効果を期待することができません。
当社では、このようなオフショア開発側の背景を踏まえてアプローチを取っております。
こちらの改善策はあくまで最適なアプローチを取る為の一例となっております。
もし、現在オフショア開発をしていて上手くプロジェクトが進んでいなく困っている場合、こちらの改善策を参考に実践してみるのも良いかもしれません。
<課題:仕様通りの成果物が上がってこない/同じ質問が何度と来る、1回で理解してくれない>
➡当たり前ですが、プロダクトを理解することが非常に重要です。特に言葉の壁がある場合、仕様を正確に理解することはとても難しいです。
そこでまずは、お客様に説明会を実施していただき、
[どういったプロダクトを作るのか]
[どんなユーザーが何の為に使うのか]
[絶対に達成すべきポイント・期待していること]
などと、より深掘って伝えることで確実に理解度がアップします。
次のステップとして、タスク単位で不明な箇所については仕様に対する説明会を実施する又技術的なことに対してのディスカッションの場を設ける等を実施します。
<課題:指摘しても直っていない>
➡オフショア開発プロジェクトにおいて、多くの企業ではエンジニア自身でテストをせず、別の人間をアサインすることが非常に多いです。その為、不具合が多く発生してしまい、結果的にお客様からの指摘や、オフショアチームによる修正に、多くの時間と工数がかかってしまうのです。
だからこそ、エンジニアの役割の中にテストという役割も入れることが良いです。また、当社ではプロジェクトが始まる前に開発ポリシーについての説明会を実施しエンジニア1人1人が自身でテストをすることを認識しております。
また、テストケースもエンジニアに記載してもらうことで、アウトプットを理解した上でテストケースに沿ったテストを実施し品質を高めています。
<課題:こちらから(日本側)連絡しないと連絡してくれない>
➡必然的にオフショア開発チームから報告をあげられる環境をセットアップすることが重要です。
例えば、開始時と終業時にレポートを各エンジニアに提示していただきます。その際、1日でどのような成果を出す予定なのかまた、困っていること及び最終的な成果見込みに対する結果を記載することで管理者側もより進捗具合を把握することができます。
また、課題管理ツール等を活用してモニタリングすること、何か課題が起こりそう又起こった際にはできるだけ早い段階で踏み込み改善策をお客様、オフショアチームと全員が問題を理解した上で改善策を共有し良い方向へ進めていくことが大事です。
オフショア開発は決して簡単ではありません。コストメリットの一方で、国内開発にはない難しさがあります。問題に直面した時に、ただ、問題を直してほしいと指摘するだけでは、オフショア開発チーム側も、その問題性を認識していなかったり、日本側にとって当たり前の、やり方が全く慣れていない、ということも多々あります。
それゆえ、オフショア開発チームの特性やカルチャーを踏まえて、日本×オフショアの良さを掛け合わせて新スタンダードを作っていくことがとても重要です。
オフショア開発で1度失敗した経験がある方、これからオフショア開発を検討されている方、オフショア開発を知りたい方この記事を読んでオフショアに対して興味を持っていただけましたら幸いです。
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